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格闘女子 ”中井りん VS 村田夏南子” RIZIN スペシャルワンマッチ 2016年12月29日 動画有り

中井りん VS 村田夏南子 RIZIN スペシャルワンマッチ 2016年12月29日 無差別級(57.15kg契約)RAIZIN MMA特別ルール

目次

1.本戦の特別ルール 2.観戦のきっかけ 3.両選手の戦績・サイズ 4.観戦レビュー

1.本戦の特別ルール

RIZIN 女子MMA 特別ルール:5分3R / インターバル60秒 57.15kg契約 ※グラウンド状態での相手への、頭部顔面への膝蹴り・足による攻撃が禁止された特別ルール

2.観戦のきっかけ

 つい最近、格闘技 女子、女子格闘技(ジョシカク)を観戦するようになった管理人。やはり、TVにも出ていたRENA選手。その絶対女王・ツヨカワ女王に勝った 浅倉カンナ選手。そして、往年の名選手であり管理人と年齢の近い 山本美憂選手の試合を観戦してきました。女子格闘技は、思っていた以上にスリリングで、今まで見た試合は全てKO決着で、しかもKOタイムも早期決着であり、見ていて爽快でした。  すこし、本格的な試合も観てみたいと思いましたが、まだ外国人だけの試合は観る気になれないので、女子らしい軽量級(アトム級)を観ていましたが、女子格闘技の重量級ってどんな試合をするのだろうか?と想い、ググッてたどりついたのが本戦です。  格闘技 女子 恐るべし。見た目のマッチョさ、試合展開のパワフルさ! かなり本格的な格闘技(女子)の試合です。

3.両選手の戦績・サイズ

中井りん選手 : 20戦18勝2敗 身長155cm 体重57.1kg  村田夏南子選手: 4戦4勝0敗  身長156cm 体重56.9kg

4.観戦レビュー

 試合開始前 中井りん選手 筋肉ツヨカワと呼ばれているように、まさにマッチョ(男のなかの男)と呼びたくなるようなすばらしい筋肉!ゴング前の表情・目つきはものすごく鋭い。まさにこれから殺し合いをするような目つきです。  一方の村田夏南子選手は、あの女子アマチュアレスリングの金メダリスト 吉田沙保里選手が脅威を感じたという実績をもつ選手。こちらのゴング前の表情はやや、硬いながらもリラックスして試合に備える緊張感を漂わせています。村田夏南子選手の筋肉だってかなり凄いです! 

 ゴング  村田夏南子選手はリラックスしたややアップライトのサウスポースタイル  中井りん選手はかなり前かがみになったオーソドックススタイル  中井りん選手は相当上体を低く構えています。村田夏南子選手は結構戦いにくそう。右ジャブを軽くだしますが、中井りん選手の左手で弾かれます。中井りん選手もリズムを取るように小刻みに左をだそとしたり、いきなりの右を打ち込むそぶりを見せます。  中井りん選手は右手をマットにつけてリズムをとったりとやはり、相当低い姿勢でこの試合に挑んでいます。またも、いきなりのオーバーフック気味の右パンチ。しかしこれは簡単に交わされます。中井りん選手の戦い方。往年の名ボクサーでモハメド・アリに勝った名チャンピオン、ジョー・フレイジャー・その機関車のような攻撃スタイルから、”スモーキン・ジョー”と呼ばれた選手のような戦い方です。  一方の村田夏南子選手は、蝶のように舞い、蜂のように刺す モハメド・アリのようには行きません。低い姿勢の中井りん選手のタックルとパンチを警戒しています。ボクシングと違い、タックルからの寝技もあるので、なかなか蝶のようには舞えません。  膠着状態が続くかと思われた、1R 先にしかけたのは、村田夏南子選手。思い切ったパンチ攻撃から、タックルをしかけます。中井りん選手の腰を取りかけますが、中井りん選手のパワーは見た目通り強いのでしょう。あっさり切られて、スタンディングに戻り、今までの展開へ戻ります。  今度は、中井りん選手が、やはり右手をマットにつけるほどの低い姿勢から、左ジャブを小刻みにだしてプレッシャーを強めます(まさにスモーキン・ジョー)  それにしても、あまりに姿勢が低く前かがみ(クラウチングスタイル)のため、パンチはでますが、キックは出せない体制です。そして、その姿勢のため、オーソドックススタイルの前足となる左足がかなり無防備に出ているように見えます。村田夏南子選手としては、この中井りん選手の左足にローキックを放つと結構有効だと思うのですが、一度もローキックを出しません。キックを放つと中井りん選手が突進してくるようなプレッシャーがあるのでしょうか?お互い単発のパンチの応酬の攻防が続きます。  1Rの終盤 こんども村田夏南子選手がしかけます。タックルで中井りん選手の腰を捕らえてロープへ押し込みます。しかし、中井りん選手の膂力は本当に強い。逆に村田選手をマットに倒して背後に馬乗りになって後からチョーク(首)を取りかけます。  この時は、まだ、村田夏南子選手の腕が絡んでいて完全に首に入らず、1R終了のゴングがなります。

 インターバル 村田夏南子選手は落ち着いてセコンドの話を聞いているようですが、パワーではかなわないと感じているのではないでしょうか?私がセコンドなら、中井りん選手の左足を狙ってローキックとアドバイスしたいところですが、セコンドもそんなことは恐らく百も承知でしょう。  インターバル間に流れるスロー再生をみると、村田夏南子選手のいい右ストレートパンチが中井りん選手のアゴにヒットして中井りん選手一瞬ダウンしています。しかし、すぐに立ち上がって戦闘続行。もしかしたら、このパンチがあたるイメージが残って、キックを出さずにパンチでの勝負にかけたのかも知れません。

 2R  しばらくは、1Rと同様の展開ですが、パンチの応酬が激しくなっています。  村田夏南子選手のパンチは割りと多彩で、サウスポースタイルからの前の手 右ジャブ、ストレート、アッパーと繰り出します。右アッパーは中井りん選手の顔面を捉えかけました。やはり、ローキックではなく、パンチでの勝負を選択したもよう。  中井りん選手はそれでも低い姿勢を保ったまま、やや分の悪いパンチ勝負を一歩もひかず、少々被弾しても強引に距離をつめて組み付きにきました。組み付いた時の身体のパワーは中井りん選手のほうが上のようです。  村田夏南子選手は組み付きは分が悪いと思ってか、単純なパワー勝負ではなく、膝蹴りをいれて振りほどこうとしますが、中井りん選手は強引にぶん回して逆に膝蹴りをいれます。 中井りん選手は柔道の足払いのように村田夏南子選手の足を払って倒そうとしますが、そこは村田夏南子選手も踏ん張りますが、その隙にフロントチョークの体制を中井りん選手がとろうとしますが、村田夏南子選手そうはさせず、がっぷり4つの体制へ  中井りん選手がむりやり引き剥がしにかかり、強引に村田夏南子選手の頭を押さえ込み、その押さえ込んだ頭へ膝蹴りを見舞います。  2発目の膝蹴りが頭にヒットして村田可夏南子選手ダウン。  なんとか立ち上がって4つに組もうとしますが、うえから中井りん選手に押さえ込まれて再びグランドへテイクダウン。  なんと、村田夏南子選手もパワーを見せつけ、ここは無理やり立ち上がります。  しかし、フロントチョークに入りきっておらず、しばらくパワー勝負が膠着したものの、二人は再び離れてスタンディング勝負へ  村田夏南子選手のパワーもすばらしい    またも、パンチの距離でのパンチの応酬合戦。しかし、さすがにパワー勝負でお互い疲れたのか、パンチに切れとスピードはなく、お互い肩で息をしています。  (傍目には、中井りん選手のほうが疲れているように見えます)  そこへ村田夏南子選手が踏み込んでのワンツー。しかし、中井りん選手低い体制をより低くダッキングしてかわします。この時、ツー(左ストレート)を放った村田夏南子選手の顎が上がっています。やはり、村田夏南子選手も相当疲れている様子です。  しかし、パンチの応酬ではやはり村田夏南子選手が有利。カウンター気味に右フックをヒットさせていました。

 3R  1分間のインターバルで少し体力が復活したもよう。また、最終ラウンドということもあり、双方開始早々仕掛けあいます。  中井りん選手は村田可夏南子選手のサウスポーからのパンチが当たることに嫌気がさしたのか、セコンドからのアドバイスか?オーソドックススタイルからいきなりの右を牽制のジャブのように見せています。  村田夏南子選手、ややとまどいましたが、距離をとって、強い右ジャブを何発か放ち、いよいよモハメド・アリのように蝶のように舞いはじめました。パンチ勝負は村田夏南子選手有利。蜂の一刺しは出せるか?  しかし、村田夏南子選手、パンチ勝負ではなくタックルを仕掛けます。 パンチだけでは勝てないと思ったのか?中井りん選手のプレッシャーが強いのか?  しかし、このタックル勝負は完全に裏目にでてしまいます。  テイクダウンをとられて、中井りん選手に背中を取られます。  そして、がっちりバックチョークを取られて勝負あり。  あれほど健闘していた、村田夏南子選手の顔が、「駄目だ・・・」とギブアップのタップです。  本当に、タップ前の表情は、「振りほどけない、駄目だ・・・」といっているように見えました。    それくらい強力な中井りん選手のチョークスリーパー

 いや~~~。迫力のあるすばらしい熱戦でした。

 パンチ技術や戦い方などは、村田夏南子選手が上回っていたように感じます。実際パンチのヒット数も上でしょう。中井りん選手はサウスポーが苦手かもしれません。  しかし、それを弾き返す、中井りん選手の寝技の技術となんと言ってもそのパワー・筋肉を感じさせてもらえる試合でした。

 さすが重量級 テクニックだけではない、”強さ”をお互い見せ付けてくれる名勝負でした。

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