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たおやかに強く美しい 女子格闘家たち

RENA  リブート(再起動) 19歳の時の想い”ストーリー”そして”全てをさらけ出した” フォトブックも発売

RENAが、いよいよ再起動(リ・ブート)ですね! →RENA 大晦日 RIZIN で復帰!

そんなRENAが、ハワイで撮影した写真とインタビューを綴ったフォトブックが発売されます。

どんな、フォト、インタビューが掲載されるのか、一ファンとしては、興味津々です。 その前に、2010年に発行されている、 殴る女たち 女子格闘家という生き方 著者 佐々木亜希

当時19歳 まだ、総合格闘技には進出してない時、 シュートボクシングの若きエースとして登場しだした時 まさに、ブート・起動しだした時のRENAのインタビューが載っています。

今回は、そこから、抜粋させていただきます。

目次 姉妹喧嘩 不登校児(めっちゃ暗い子) 助けたらなあかんな 女子高生ファイターの快進撃 人に必要とされることが本当にうれしい

姉妹喧嘩

両親はRENAが幼い頃に離婚

4人姉妹の末っ子 一番上の姉とは、8歳 二番目の姉とは、6歳 すぐ上の姉とは、3歳の年の差

この年の差で喧嘩したら勝てないですよね。 それでも、グーパンチが出るほど、 髪の毛引っ張られるほどの激しい姉妹喧嘩が日常茶飯事

母も止めない 激しくなってきたら、 「あんたら、やまや!」とか言うくらい RENAも、止めろよ・・・と思っていたほど

幼い頃に父が出て行って、 母は、家計を支えるために働く 年の離れた上の姉二人は高校を出てすぐに結婚して家を出た

RENAは、上手に甘えることもできず 寂しい気持ちを表現できず 身近にいる3番目の姉とぶつかり合ってばかり 喧嘩ばかりしていて、負けてばかりいると自然と思うのか? 「強くなりたい」 そして、小6の終わりから道場に通いはじめた

不登校児(めっちゃ暗い子)

小3の頃から学校を休みだし 小5の時には、半分程度しか学校にいかず 小6ではほぼ完全な不登校で、引きこもり 家から外へ出ず、テレビの前にいるか、寝ているか

及川道場館長、及川知弘氏はこういいます 「めっちゃ暗い子でした。最初に来たとき、ずっと下向いてましたもん。」 「練習前も、誰ともしゃべらずに、一人で端っこで、空手の道場でクロスワードやってる。そんな子でした。」

当時のRENAは、人との距離感がわからず、口が悪く、礼儀も知らず、コミュニケーションがとれない。

及川館長も 「しょっちゅう怒ってました。RENAはすねたり、ダラダラしたり」 「でも、学校にはいかないけど、空手には絶対来ていたんですよ。しかも、子供の練習は夜8時までなのに、その時間をすぎても家に帰らないんですよ。」

深夜12時まで、プロ選手を対象とした練習は続く RENAは8時をすぎても帰りたがらない。 何故帰らないのか? 理由を聞くと、 母は、仕事で遅くまで帰ってこない 姉も結婚したり、出かけていたりで家にいない 家にいるとRENAは一人ぼっち 寂しさを紛らわすために、母親の布団にくるまり眠っていた。

助けたらなあかんな

及川館長は、RENAに悩み事を聞いてみた 「そこまで普通話さへんやろっていう、人とのラインがあるじゃないですか。RENAに悩み事を聞いてたら、そこを超えてガッて話してきたんですよ。すごく詳しく、こうで、ああで、こうしたいねんと言い出して。」 「それを聞いていたら、これは悲鳴じゃないけど、助けたらなあかんねやって」 「めっちゃ寂しいんやって」 「ほんだら、夜12時でも、俺らがジムにいるときは、RENAもおったらいいよって」

そして、及川館長は、RENAに空手を教えると同時に、礼儀を教え、人との関わりかたを教えた。

当時を振り返り、RENA自身がこう言います 「すごいひどかったですね。数々の名言を残しています」

最高師範に向かって 『おっちゃん誰や』 『キャー、言うたろか?そしたらおっちゃん、警察つかまんで』

一応書いとくと、この最高師範は人格も素晴らしい人です。

こんな常識知らずで口の悪い少女に対して、及川館長たちは、 RENAが道場にくるたびに、 「今日は学校いったんか?」とRENAに聞く RENAが行ってないというと 「明日はいけよ」と注意する

RENAもRENAで、学校に行った日は自分から 「今日は学校行ってん!」と報告する 及川館長は、 「そうか、偉いやん」とほめる

その繰り返しで、RENAは外の世界との関わりを覚えていった。

女子高生ファイターの快進撃

小6から、夜12時まで空手の練習をする もともと負けん気は強い RENAは、アマチュア空手で次々と結果を出し始めた 中学2年で、一般の部にエントリーして、そこでも勝った

空手で自身をつけて、人と話せるようになると、今度は深夜に街に繰り出して道をそれそうになった。 その道をそらさなかったのも、及川館長

及川館長は、RENAを待ちで見かけたら、自分に連絡がくるようにRENAの母親や、ほかの指導者と連絡を取り合った。 「RENAに対しては、みんなでできることをやろう。」 「僕らが父親替りみたいな感覚で接してました」 「RENAの小学校から高校まで、僕らが運動会とか応援に行っていた」

そんな及川館長はじめ、周囲の強力で、RENAは道をそれることなく成長した。 それまでは、姉や家族との関わりが全てで、いさかいが起これば感情をぶつけ、殴り合ってきたRENA そんなRENAは空手を及川道場での教えを、及川館長たちとの関わりで生き方を変えていった。

及川館長が空手でもっとも教えたのは、実はディフェンス パンチをもらえば熱くなってやり返すRENAに、繰り返し繰り返しディフェンスの重要性を教えた。 まずは自分が攻撃をもらわないこと、倒れないことが大切

RENAもこういいます 「パンチ打ったらガード、パンチ打ったらガード」 「みんな、攻めるのはできるけど、みんな攻めて、逆に攻撃もらってますもん」 「顔、ボコボコになりたくないですもんね」

マチュアでの戦績は39勝1敗。 そして、プロのリングへ踏み込む。

2007年(11年前!)7月1日 「J-GIRLS」のリングでデビュー戦 しかし、デビュー戦では判定負け

「天狗になっていた」 とRENAは冷静に省みるほど成長していた。

そこから、練習に励み、シュートボクシングでデビュー そこから、快進撃をみせる。 2009年シュートボクシング初開催の 「Girls S-cup」で優勝 その勝利者インタビューでRENAはこういった

「なんで生まれてきたんだろうとか思ってきた人間だけど、そんな私を見捨てずにここまで育ててもらって、この姿を見てもらって本当にうれしいです」

人に必要とされることが本当にうれしい

格闘技をはじめてよかった とRENAは言う

及川館長は、 「あの頃に比べたら、普通になるだけでも良かった」という 「道を逸れそうになったり、すねたりするたびに、どうにかしたるから、って言ってたんです。」 「俺がどうにかしたるから、絶対に頑張れって。そう言ってて、こうなったんで、ちょっとはよかったかなって」

10年前 19歳のRENA

女子格闘技をになう存在として、大きな期待を担っていた。 シュートボクシング女子を支える存在としてプレッシャーもあった

RENA 「プレッシャーでしんどかったときもあったけど、応援してもらえることが本当にうれしい」 昔を思えば、自分が応援される立場になるということが想像もしていなかった

RENA 「(誰かに)必要とされることがなかったので、だから私にはこれしかないって思うんです」

それから10年すぎ、2018年7月 「RIZIN」での敗北後、「普通の女の子に戻る」と発言してリングから離れた。

7月の試合後、”普通の女の子”を楽しもうとした彼女は、ハワイに行った際にアメリカの女子格闘技のトップ選手であるアンジェラ・リーと会ったという。 アンジェラ・リーは、結婚して、今も現役のチャンピオンとして活躍しているアンジェラが、楽しそうに格闘技に取り組んでいるのを見て 「話して気づいたんです。勝っても負けてもいいから、もっと楽しんでやらなきゃダメでしょって」と、

積み重ねた勝利と引き換えに、いつしか負けるのが怖くなっていたRENA 負けたことですら楽しんでいた格闘技を始めた頃を思わせる発言をしている。

「とにかく毎日、楽しく生きて欲しいです。私も頑張るから、みんなも!」とファンへの言葉で締めくくった。

女子格闘技を支え続けてくれたRENA

また、リング上で華やかに笑う顔を見たいです 勝っても、負けても

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