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アンジェラ・リー(Angela Lee)  vs V.V.Mei (山口 芽生(メイ)) 第一戦(ONE Championship 42初代ONE世界女子アトム級王座決定戦2016年5月16日) 観戦レビュー

昨日、アンジェラ・リー(Angela Lee、李胜珠)の記事を書きました。

やはり、気になるのは、日本の格闘家V.V.Meiと初代oneアトム級王座を戦ったという経歴。

この戦いにより、アンジェラ・リーチャンピオンになり、王者としての地位を確立した。

V.V.Meiは、敗れはしたものの”強い””侮れない”という名声を得て、格闘家としての地位を確立した。

一体どんな戦いだったのか?

観戦してみました。

目次 アンジェラ・リー V.V.Mei 観戦レビュー

アンジェラ・リー(Angela Lee、李胜珠)

基本情報

本名:アンジェラ・スン・ジュ・リー(Angela Sun Ju Lee)

通称:アンストッパブル(Unstoppable)

国籍:シンガポールアメリカ合衆国

生年月日:1996年7月8日

出身地:カナダ ブリティッシュコロンビア州バンクーバー

所属:イヴォルブMMA

身長:163cm

体重:47kg

階級:アトム級、ストロー級

バックボーン:パンクラチオン、テコンドー、ブラジリアン柔術

より詳しくは → アンジェラ・リー(Angela Lee、李胜珠) 格闘一家から生まれた ONE世界チャンピオン VSモナ・サミール観戦レビュー

その強さもさることながら、22歳という若さで既に結婚もしていること

シンガポールの人は、女性でも30歳すぎるまでは仕事に生きると知人に聞いていましたが、

そのあたりの文化のバックボーンはアメリカ的なのでしょうか?

まあ、人それぞれですね。

ちなみに、管理人は、27歳の時に結婚しました。

V.V.Mei

本名:山口 芽生(メイ)

国籍:日本

生年月日:1983年2月3日(35歳)

出身地:東京都

所属:RIKI GYM/和術慧舟會GODS

身長:153cm

体重:48kg

階級:ストロー級→アトム級

バックボーン:空手、ブラジリアン柔術

総合格闘技戦績:26戦15勝(8KO一本)10敗1分

シュートボクシング戦績:13戦8勝5敗

獲得タイトル

スマックガール The Next Cinderella Tournament 2007 ライト級 優勝

VALKYRIEフェザー級次期挑戦者決定トーナメント 優勝

第2代VALKYRIEフェザー級王座

第3代DEEP JEWELSフェザー級王座

DEEP JEWELSフェザー級グランプリ2015 優勝

V.V.Meiも、生まれはアメリカ生まれのアメリカ育ち

両親は日本人

ジャンプ台付きのプールがある家で育った。

家では日本語を話し、小学校では英語を話す。

考えるのは、英語。

そんな中でも異文化、異人種のなかで、

V.V Meiは自分が日本人であることを意識する。

「子供心に、日本人なのに、日本のことがよくわからないのがイヤだった。」

そんな時に、空手に出会う。

空手=日本

そこから彼女の格闘家人生が始まっていく。

より詳しくは →  女子格闘家紹介 V一(はじめ) 改め V.V Mei ストーリー

こちらは観戦レビュー → ONE Fighting Championship V.V.Mei VS ジョマリーー・トーレス 2018.12.7

観戦レビュー

アンジェラ・リーはシンガポールアメリ

V.V.meiは、日本とアメリ

共に、東洋と西洋のルーツを持つ二人が、ONEチャンピオンシップで初代王座をかけて戦う!

1R

リング中央で、両者共にオーソドックススタイル

対峙してみると、相当身長差がある

リーチ差を活かして、アンジェラ・リーが左ジャブのフェイントを数発

V.V.Meiやはり、距離を感じているか?

アンジェラ・リー ローキック 軽くヒット

V.V.Meiも受けてばかりではマズイとばかりに左ジャブから、ローキックで入り込む

が、、、

カウンター

返しの左フックも軽くだがヒット

やはり、スタンディングの打撃攻防だと、リーチ差が出る

アンジェラ・リー、アップライトの構えがしっかりしていて、ボクシングテクニックも素晴らしい

往年の名ボクサー フェリックス トリニダードに似ている

フェリックス トリニダード

フェリックス トリニダードもフィニッシュは左フックが多かった

アンジェラ・リーの左フックも強烈

空振りを見せられて、V.V.Meiがはいれない

パンチ勝負は厳しい

V.V.Meiローキック

しかし、アンジェラ・リーが、左、右、右ハイキックと綺麗なコンビネーションを返す

V.V.mei バックステップでかわす

アンジェラ・リーが勢いをかって、金網際で左ミドル

打撃勝負は不利とV.V.Meiが組み付きにいく

お互いボディに膝蹴りを入れう

足腰がつよく、簡単には倒れない二人

しかし、V.V.Meiがアンジェラ・リーを倒す

と思ったら!!!

なんと、くるりと1回転してアンジェラ・リーが上に乗りパウンド

1,2発いいパンチをもらったが、V.V.Meiもすぐに立ち上がる

めまぐるしい攻防

こんどは、V.V.Meiが上になるが、首を決めかけられている!

アンジェラ・リー 攻守に隙がない

しかし、V.V.Mei体制をじりじり、変えて、ボディにパンチを打ち込み

最後は無理やり首を引っこ抜いた

引っこ抜くやいなや、パウンド

強烈な一撃

だが、アンジェラ・リー、それ以上の追撃は許さずに防御

ここで1R終了

1R目から、めまぐるしい、ハイレベルな攻防

oneの採点基準は良くわかりませんが、

管理人がボクシングの経験で振り分けるとしたら、

最後のパウンドの一撃はV.V.Mei良かったですが、それ以外はラウンドを通じてアンジェラ・リーが取っていたと思います。

アンジェラ・リー 10 対 9 V.V.Mei とします

2R

V.V.Meiを日本人女性も応援

ゴング

序盤は、リング中央で打撃の攻防

V.V.Mei左ハイキックを放つが、やはり、アンジェラ・リーにパンチを返される

↓これは、フェリックス トリニダード

やはり、パンチスタイルが似ている

手足が長くて(特に足)腰高で、スタンスは割りと狭く、アップライトな構えが似ているんですね

しかし、そんな距離を感じる構えの相手に

V.V.Mei思い切って、右ストレートで飛び込む

このストレートもヒット

そしてそのまま、距離をつぶして組み付く

V.V.Mei、アンジェラ・リーの打撃につきあわずにいい作戦です

そして、テイクダウン、上をとる

そこから、一度立ち上がって上からのパウンド

うわ~~~~!!!!

アンジェラ・リー、左足でV.V.Meiの身体を押しのけていたから大ダメージは貰いませんでしが、恐ろしい攻撃

アンジェラ・リー V.V.Meiの腕を掴まえて打撃をうてないように防御

ただ、防御するだけでなく、下から、肘打ち、パンチを放つ

V.V.Meiも防御されながらだが、打撃を打つ

すると、アンジェラ・リーが、腕ひしぎ十字固めにいく

油断も隙もない

アンジェラ・リー、寝技も上手い

V.V.Meiも負けていない。なんと持ち上げる

すると、重みに耐えかねたか、アンジェラ・リーが腕をはなす

そして再びV.V.Meiが上のポジションをとってパウンド

アンジェラ・リーもしたから肘打ち

グランドでの攻防がつづいたが、ここで2R終了のゴング

このラウンドは、お互い決定打は少なかったですが、終止優勢にラウンドを進めていた、V.V.Meiのラウンドにします

アンジェラ・リー 9 対 10 V.V.Mei とします

2Rまでの集計 アンジェラ・リー 19 対 19 V.V.Mei

3R

開始直後・・・

いきなりダウン!!!

3R開始すぐすぎて、カメラもまだ遠い位置からしか取っていない!

何が起こった?!

V.V.Meiのワン・ツーではなった右がジャストミート

アンジェラ・リー、万歳しながら、大の字にダウン

V.V.Meiすかさず追撃のパウンド

アンジェラ・リー、崩れ落ちたものの、気は失っていない

すぐに防御体制に入る

いや、一瞬意識は飛んでたか?V.V.Meiの追撃で意識が戻ったか?

一気に仕留めたいV.V.Mei パウンド何発も放つが、

アンジェラ・リー、長い手足を絡めて必死の防御

V.V.Meiの攻撃を止めた

V.V.Meiその手足を振りほどいて、マウントポジション

そこからのパウンド

一気に勝負を決めたいV.V.Mei

ブリッジで跳ね返すアンジェラ・リー

体制が崩れたところにV.V.Meiが腕ひしぎ十字固めを狙う

アンジェラ・リー、先のラウンドのV.V.Meiがしたように、今度はアンジェラ・リーがV.V.Meiを持ち上げる

ダウンのダメージはどこいった?

素晴らしいタフネス

そして、

なんと、押さえ込んでチョークスリーパーを決めにいく

これは決まらず、解かれたが、

上のポジションをとっての

パウンド

ダウンのダメージは回復してきた

逆にV.V.Meiは攻め疲れたか?

いや、隙をみて、V.V.Mei再び腕ひしぎ十字固め

これは決まったか?!

いや、不十分・・・ほどけた

今度は、V.V.Mei、アンジェラ・リーの足を固めにいく

しかし、これも決まらない

この体制で膠着

お互いダメージと疲れがある

この体制で、アンジェラ・リーは膝蹴りを打つが、V.V.Meiも防御

そのまま、体制は入れ替わりながらも3R終了

このラウンドは、いきなりのダウンがありました。

後半アンジェラ・リーも盛り返しましたが、やはり、ダウンと攻勢をとって、V.V.Meiのラウンドとします

アンジェラ・リー 8 対 10 V.V.Mei とします

3Rまでの集計 アンジェラ・リー 27 対 29 V.V.Mei

4R

このラウンドの立ち上がりは、3R目と比べると静か

お互い、打撃をさぐりながら様子見

そして、すぐに組み付きます

そのままあっさりグランドへ

アンジェラ・リーが上を取ります

V.V.Mei先のラウンドまでの粘り越しがない?

先のラウンドでかなりスタミナを消耗したか?

アンジェラ・リー、足の関節を極めにいく

アンジェラ・リーは、ダウンのダメージは回復している

このラウンドはあきらかに、アンジェラ・リーのほうが動きがいい

そして、肩固め?チョークスリーパー?へ移行

そして、今度は、三角締め

どれも防御側がスタミナを削られる攻撃

V.V.Meiなんとか解くも今度は

チョークスリーパー

苦しい展開が続く

これも解き、上のポジションをとるが、攻撃に移るまもなくこのラウンド終了

3R目が激しかった分、このラウンドは地味に見えましたが、相当スタミナを消耗するラウンド

終止、アンジェラ・リーが攻勢をとり、ラウンドを支配していました

アンジェラ・リー 10 対 9 V.V.Mei とします

4Rまでの集計 アンジェラ・リー 37 対 38 V.V.Mei

5R(最終ラウンド)

リング中央で対峙

V.V.Meiが3Rのダウンの再現を狙い、思い切ったワン・ツー・スリー

しかし、2度は喰らわない

アンジェラ・リー落ち着いて対処

V.V.Meiも、疲れの影響か、踏み込みに3Rほどの鋭さがない

お互い、フェイントとプレッシャーの掛け合い

やはり、V.V.Meiの息が上がっている。口を開け、肩で息をしている

アンジェラ・リーは変わらずアップライトの構えで呼吸も落ち着いている

アンジェラ・リーの左フック

返しの右ストレートを放つが、V.V.Meiの左もヒット

アンジェラ・リーの左ミドル

スタミナがなくなっているときに、ボディは効く

V.V.Meiも効いた。苦悶の表情を浮かべてヨロヨロと後退

そこをアンジェラ・リー、捕まえて

ボディへ膝

・・・・スタミナ切れの時のボディは嫌なんですって・・・

しかし、V.V.Meiも金網を利用してテイクダウン取られずに粘る

膠着するとみたか、アンジェラ・リーが自ら組み付きを解いて距離をとって

打撃

打ち下ろしの右(チョっピングライト)

殺し屋(ヒットマントーマス・ハーンズ

あるいは「はじめの一歩」の間柴了のような右

↓石の拳 ロベルト・デュランを沈めた ハーンズの右

↓間柴了のチョっピングライト

このあとも、何発かいい打撃を貰ってしまうV.V.Mei

ディフェンスで手一杯か

かなりのダメージ

疲れではなく、ダメージが蓄積している

そして、テイクダウン

アンジェラ・リーが上をとります

そして、

三角締め

苦しそうなV.V.Mei

なんとか、ほどいたが、今度はチョークスリーパー

やはり、苦しい

このまま試合終了

V.V.Meiなんとか耐え切りました。

このラウンドも終止、アンジェラ・リーが攻勢をとり、ラウンドを支配していました

アンジェラ・リー 10 対 9 V.V.Mei とします

集計 アンジェラ・リー 47 対 47 V.V.Mei

管理人の(ボクシング基準)判定では引き分けです。

判定

さあ、判定結果はいかに?

判定結果を聞く時って本当にドキドキします

腕が上がったのは

アンジェラ・リー

見事な戴冠です

苦しい試合だったのでしょう

ダウンも貰ったし、判定では負ける不安も合ったと思います

うれし泣きをしています

素晴らしい勝負でした。

ONEの判定基準は管理人にはわかりませんが、

振り返ってみると、管理人は、3Rにダウンをとったので、そのラウンドを10対8と2ポイント差つけました

もし、ダウンをとっても2ポイント差つけないのであれば、

5ラウンド中

アンジェラ・リーがとったのが、1R、4R、5R

V.V.Meiがとったのが、2R、3R

アンジェラ・リー 3 対 2 V.V.Mei

となり、アンジェラ・リーの勝利となります

死力を尽くした素晴らしい勝負でした

V.V.Meiは惜しかった

特に3Rのダウン取ったあとは大チャンスでしたが、あそこでオーバーワークになってスタミナが切れてしまった印象です

それにしても、その大ピンチを乗り切って、逆転勝利を収めたアンジェラ・リーは見事です。

ありがとうございました。 スポンサードリンク