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たおやかに強く美しい 女子格闘家たち

格闘女子 ”RENA VS 山本美憂” 動画有り

RENA VS 山本美憂 2016年9月26日 「RIZIN

目次 1.ちょっと以前のこの試合を観戦しようと思った訳 2.山本美憂選手について 3.RENA VS 山本美憂 観戦レビュー

1.ちょっと以前のこの試合を観戦しようと思った訳

 前回書いた、”RENA VS 浅倉かんな 第1戦” ↓ http://hanabumanabu.xyz/?p=52

 この記事を自分で書きながら、RENA選手は総合の試合は、初めてではないし、今まで負けたことがないと聞いていたので、チラッと小耳にはさんだ噂のように、RENA選手は強い相手と戦ったことがないのか?と疑問に思って、過去に、寝技の強い選手と対戦したことがないのだろうか?と疑問に思って調べてみました。  そうして、出会ったのがこの試合です。

2.山本美憂選手について

 ミュンヘンオリンピックレスリング代表であり、その後日本体育大学教授を勤めた、父・山本郁榮氏の長女として生まれ、幼少よりレスリングの英才教育を施される。  妹にレスリングの選手 山本聖子、弟に総合格闘家 山本"KID"徳郁、息子の山本アーセンも格闘家という、格闘一家。(しかも全員強く超一流)  山本美憂選手の格闘家・レスリング選手としての戦績は超一流  全日本女子(レスリング)選手権 を1987年から5連覇!合計では8回優勝 ※1987年初優勝したときはなんと13歳  世界女子(レスリング)選手権 を1991年に制覇し、合計3回優勝  これらの戦績は全て2000年代に入る前の戦績であり、当時は女子レスリングはオリンピック種目ではなかったために美人格闘家、格闘一家、つよかわ女子として有名だったが、いまいちメジャーにはなりきれていなかった。  その後、女子レスリングがオリンピックの正式種目になった時は、やや全盛期がすぎてしまっていたことと、女子レスリングの若手(当時)にその後オリンピックを何度も制する選手が台頭してきたこともあり、オリンピックへの出場は果たせなかった。  しかし、山本美憂選手は、日本代表でオリンピックへ出場できないならばと、カナダ国籍を取得してまで、レスリングでオリンピック出場を目指す。  山本”美憂”という名前は、父親である山本郁榮氏が出場した”ミュンヘン”オリンピックに因んでつけられた名前なのだから。  カナダでの主な戦績は、  2012年カナダ・カップ 48kg級 3位  2013年ノードハーゲン・クラシック大会 51kg級 優勝  2014年カナダ・カップ 48kg級 3位  2015年カナダ・カップ 53kg級 4位  上位を飾るもオリンピックの代表になることはできなかった・・・・・ (オリンピック出場の夢は息子の山本アーセンへ託されている)  そして、山本美憂選手は、ついにレスリングでのオリンピック出場は断念し、総合格闘技への出場を表明する。  そうして組まれた試合が、「RIZIN」2016年9月26日の試合、対戦相手は格闘技 女子のエース”RENA”  なんとこの試合は、山本美憂選手にとってはデビュー戦だったのだ。  

3.RENA VS 山本美憂 観戦レビュー

 リングアナウンサーの選手紹介  山本美憂選手は、総合格闘技デビュー戦とは思えない余裕を感じられる表情。試合時の御齢は42歳。なんどもレスリングで大舞台を経験し、人生経験も結婚・出産・離婚・結婚と色々経験してきた山本美憂選手にとっては、デビュー戦といってもそれほど緊張するものではないのでしょうか?  一方のRENA選手のほうも、前回書いた、浅倉かんな選手との対戦時よりも、試合自体を楽しんでいる雰囲気を感じられた。段々大きくなる、戦う舞台、TVの生中継も入るような関心度の高まり。その大舞台で、つよくてかわいい、つよかわ格闘女子のエースとしての扱いを楽しんでいるように。  そして、ゴング。  山本美憂選手はレスリング=組んで強い=グランド勝負  RENA選手はキック(シュート)ボクシング=打撃=立ち技勝負  という構図は、浅倉かんな選手との対戦と同じ。(だからこそ、前回観戦レビューから関心をもって、この試合にたどり着いた)   そうした関心をもってみると、立ち上がりはやはり、浅倉かんな選手との対戦と同じような立ち上がりを見せる。  山本美憂選手が、RENA選手の打撃を警戒して、やや距離をとりながらフットワークを使って回りながら、タックルのチャンスをうかがう  RENA選手が、左右スイッチをしながら、パンチ或いはキックを打ち込むチャンスをうかがう  この展開が、3分以上も続くのだ。  そして、やはりRENA選手は手数が少ない。もっとパンチやキックを出すのか?と思っていましたが、やはりタックルを警戒してのことなのか?自分からたまに手(足)を出すものの、浅倉かんな選手との対戦時よりも、手数が出ないなと思いました。  目に付いたのは、やや大降り気味の左フックを山本美憂選手の顔面へ向けた放った打撃くらい。これはやや距離が遠く空振りに終わる。     試合も膠着するのか?と思ったころ、山本美憂選手がタックルを仕掛けて、ついにRENA選手を捕まえてグランドに引き釣り込む。さすがはレスリングの超一流選手!こうなったら、RENA選手といえども大ピンチなのでは?!と俄然盛り上がります。  さあ、山本美憂選手、グランドに持ち込んでどうする?間接技にいくのか?とるのか、腕か?足か?それともチョーク(首)か?と観ていたのですが、なんと不完全なマウントぱ時ションから、打撃を打つ!  それも作戦のうちかと思ったが、グランドでも打撃はRENA選手のほうが上手だった。  せっかくマウントポジションを不完全ながらとったのだが、打撃の距離を確保するために、空間を開けたところに、RENA選手にマウントを振りほどかれて、不用意に追いかけようとしたところにカウンターでかかと蹴りをを顔面に喰らってしまう。(画像のシーン)  このかかと蹴りがかなり効いたようで、膝をついてダウン。ボクシングならここでカウントだが、総合ではダウンしてもカウントはなく、そのまま続行。  さすがに山本美憂選手も超一流なので、効いた打撃をもらってもいったんは持ち直して、しかも再度タックルをしかけて再びマウントをとって仕掛けるのだが、いかんせん間接技をしかけずに、グランドポジションから再度打撃で勝負を仕掛ける。  しかし、打撃ではやはりRENA選手に一日の長があり、有効打、効果的な打撃を入れることができない。  そうしていグランドでもつれているうちに、なんとRENA選手が山本美憂選手の首(チョーク)を固める、フロントチョークスリーパーを極めた。  え!打撃のRENA選手が間接技を極める?!   そして、これが決着技となり、山本美憂選手がギブアップのタップ    RENA選手は大喜び。山本美憂選手は悔しそうな表情。     見ごたえのある試合でしたが、山本美憂選手のマウントとってからの攻防は、レスリングから総合への転向がまだ、完全にできてない印象がありました。  マウントとるまでは来たけど、その後どうしよう?というところがみられたように思います。

 そう思うと、マウントとってから寝技、間接技という強みのある浅倉かんな選手とはそこが大きく違うのかと見比べてみて感じました。  だからこそ、結果も逆の結果(RENA選手からみて勝利と敗北)が現れたのか?と。

 それでも、両雄、全力をつくしたすばらしい試合でした。

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